先月受診した杉並区の健康診断の結果が本日郵送されてきた。
毎年受診しているのだが、今年は封筒がやけに分厚い。嫌な予感がした。そばに息子と妻がいたので、普段と変わらぬ表情を装いつつ開封する。
中には書類が何枚も詰め込まれていた。少し乱暴に引っ張り出し、折りたたまれていた分厚い書類を広げる。
一番上は「健康診断結果のご案内」という病院からの挨拶状で、もちろんそこには結果は書かれていない。早く結果を確認しようと一枚目をめくろうとしたところ、うまく指をかけることができず、数枚まとめてめくってしまった。
現れた用紙の最上段には「がん精密検査のご案内」の文字があった。
一瞬にして動揺した。
震える指で改めて結果通知表をさがし、目を通す。
医師の判断は「要医療」。大腸がん検査(便潜血検査2日法)で、初日、二日目いずれも陽性、つまり便に血が混じっていたとのこと。
もちろん大腸癌であると確定したわけではない。だが、30年前、1986年に潰瘍性大腸炎と診断されて以来、医者からもたびたび「大腸癌になる可能性はあるので、こまめに検査するように」と言われてきた。
ある意味、30年近く、今日のような日が来るのを恐れながら生きてきたとも言える。
そしてとうとう、今日という日が来た。
だが、まだ確定したわけではない。たとえ確定したとしても、そう簡単に病気に負けるわけにはいかない。
息子のシオンはまだ小学一年生。先月七つになったばかりなのだ。昨年8月に男二人旅をしたときに、20年後にシオンが運転する車で家族旅行に行く約束もしたのだ。
精密検査の予約は平日しか受け付けていないので、あさって月曜日にさっそく予約を入れよう。そして、結果がどうであれ、絶対に絶対に20年後の家族旅行を実現させよう。
日々の生活で多少の不自由を強いられたとしても、絶対に絶対に20年、最低でも20年は生き延びてやる!
シオン、パパは頑張るよ。