先日、取引先の部長とタクシーに相乗りする機会があった。話題が子どものこととなり、息子の年齢を聞かれた。
「小学校の二年生です」と答えると、部長が間髪を入れずに言った。
「二年生ですか。今が一番かわいいときですね」
息子が生まれて七年半のあいだに、この「今が一番かわいいとき」という言い方を何度かされた。ただ、これまでは必ずその場に息子がおり、目の前で遊んだりおしゃべりしたりする息子の姿を見ながら、「いやあ、今が」となるのが常だった。
ところが今回は違う。
先日、取引先の部長とタクシーに相乗りする機会があった。話題が子どものこととなり、息子の年齢を聞かれた。
「小学校の二年生です」と答えると、部長が間髪を入れずに言った。
「二年生ですか。今が一番かわいいときですね」
息子が生まれて七年半のあいだに、この「今が一番かわいいとき」という言い方を何度かされた。ただ、これまでは必ずその場に息子がおり、目の前で遊んだりおしゃべりしたりする息子の姿を見ながら、「いやあ、今が」となるのが常だった。
ところが今回は違う。
2016年8月18日(日本時間19日)、リオデジャネイロオリンピック、女子レスリング53キロ級に出場した吉田沙保里選手が2位となり銀メダルを獲得した。
客観的に書けばこれだけのことなのに、ニュースにしろ、バラエティ番組にしろ、オリンピック特番にしろ、どうしてあそこまでお涙頂戴物語風の仕立てで報じなければならないのだろうか。
去る8月8日、天皇陛下が、象徴としてのお勤めについてのご自身の気持ちを表明された。
映像を見ながらまず感じたことは、「もう今の仕事を続けるのは辛いので、そろそろ辞めたいと思う」ということを、家族や親しい人々ならともかく、日本国民すべてに向けて告げなければならない立場、しかも告げたからといって法律上の問題等もあり、すぐには辞められない立場の、われわれ凡人には計り知れない「重み」である。